「戦略コンサルって難易度が高いっていうけど、実際、倍率はどの程度なのよ?」
「就職偏差値ランキングのような根拠のよくわからないものではなく、具体的に定量的なデータをもってマッキンゼー、Bain、BCGの難易度を知りたい」
「筆記試験までは何とかクリアできたけど、その後の面接の難易度はどの程度なのかを知りたい」
ワガママ・ボディな皆さん、ご安心を。
本記事では、外資戦略コンサルTOP3(マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ、ベインアンドカンパニー)の一つに中途入社した埼玉県出身のサラブレッドである著者がこういった疑問をビシバシと切れ味鋭く解説する。
トップ戦略コンサルの難易度(倍率)
戦略コンサルの難易度(倍率)が高いのは「そんなの既に知っちょるわい」という方が多いかと思うが、具体的にどれくらいの難易度なのかを数値で確認したことはあるだろうか。
ない方は、是非この記事を読み、数値をしっかりと把握してほしい。
というのも、人間は自己に対して楽観的な評価を行いがちであり、受ける前から「自分なら何となく受かるのではないか?」という根拠のない自信を持ってしまい、結果として、ちびまる子ちゃんに「あたしゃ、驚いたよ」と言われてしまうほど不十分な状態で選考に飛び込み、リニア新幹線もびっくりするスピードでお祈りされる危険性があるためだ。
対策なしに戦略コンサルの選考に挑み、オファーを勝ち取るのは、マクドナルドでロッテシェーキを頼み、「マックシェーキですね?」と聞かれても「ロッテシェーキです」と言い続け、最終的に店員さんにロッテシェーキを出してもらう、のと同じくらい難しい。
まずは、「スカウター(本記事)」を通じて、戦略コンサル選考の難易度(戦闘力)を把握し、その戦闘力を超えられるだけの鍛錬を行う必要があるのだ。
フリーザ様を震え上がらせるほどの戦闘力を身に着ける鍛錬方法について、このブログに様々なTipsを記載していく。
貴方は今すぐネットフリックスとAmazon Primeを解約し、お母さんが心配するくらいのレベルまで、貪りつくように記事を読み漁らなければならない。
マッキンゼー、ベイン、BCGの難易度
まず、マッキンゼー。
Global Managing DirectorのDoninic Barton氏(カツラ疑惑あり。以下のURLから確認可)によると、2012年に全世界のマッキンゼーで201,000人がアプライしており、オファーを獲得した人は2,200人に留まるという結果であった。
つまり、倍率(難易度)は約99.5倍で、100人に1人程度の内定率となる。
McKinsey head Dominic Barton: ‘We don’t dominate the brain pool’
ただ、上記の201,000人の応募者の中には、「本日の夕飯をライスにするか、ご飯にするか、ずっと迷っているオバちゃん」的な方々が記念受験的にマッキンゼーに応募しており、それらの影響によって、数値がいたずらに小さくなっている可能性は否めない。
そこで、米国トップスクールのUnder Gradの場合、この数字はどう変わるかを検証してみることにした。
この人に聞いてみようではないか↓
「ランチ時の稼働率を高めるために、こちらの許可なく勝手に知らないオッサンと相席に仕向けてくる中華料理屋」のオーナー店長のような顔をしているこの方、Victer Chengさんというスタンフォード卒の元マッキンゼーのコンサルで、アメリカでケース面接のベストセラー本を出している方だ。
(下記の本。日本では余り知名度が高くない本ではあるが、マッキンゼー等のトップファームを目指す場合は必読と言える書籍である。ケース対策の観点でも最も役に立つ本の一つなので、今すぐ君の家の「ハリー・ポッターシリーズ」をBOOKOFFに売りさばき、得られた資金をもとに購入すること。)
上記の本によると、Victer Chengさんの卒業年にスタンフォード大学から約400名の学生がマッキンゼーに応募し、オファーを獲得したのはたった6名ということである。
つまり、世界トップスクールと誰しもが疑わないスタンフォード大学の学部卒業生であっても倍率は66.7倍、67人に1人程度しか内定がでないという恐ろしい結果である。
この倍率がどれくらいか?を皆さんにわかりやすいようにかみ砕いて説明すると、関西ジャニーズJr.「なにわ男子 First Live Tour 2019 ~なにわと一緒に#アオハルしよ?~」のツアー応募に匹敵するレベルの難易度である。
Chengさんが言うには、合格率を見ると、ハーバード大学に入る方がマッキンゼーに入るよりも少なくとも10倍は簡単とのこと。
私はこの事実を知り、「な~に持ってんの?な~に持ってんの?飲み足りないから持ってんの?はい・ドドスコスコスコ」などとやっている時間を全てケース面接対策に費やすくらいの勢いがないと勝ち目がない、ということを認識した。
もう一点、違う観点から検証してみよう。
マッキンゼー、BCG、Bainの各社のHPを見ると、各社のコンサルタントの経歴が記載されている。
ここから、入社している方の経歴を比較した時に何かしらの共通項があるか?を調査した。
すると、実際にご確認いただけるとお分かりいただけるが、MBAの学位を取得されている方が非常に多い。
特に、Financial timesなどの世界MBAランキングで常に上位にランクインしている、HBS, INSEAD, Stanford, MIT, Wharton, ChicagoなどでMBAを取得している方が多いのだ。
では、MBAのトップスクール卒業生の場合、トップコンサルの内定率はどんなものになるのだろうか?
アメリカでMBAのトップスクールの一つであるマサチューセッツ工科大学のMBAプログラム(MIT Slone School of Management)の2012年卒業生が記載している情報によると
2012年のMIT Sloneプログラムの卒業生のうち、Mck, Bain, BCGのうち1社から内定を獲得できる割合は25%程度ということがわかった。
・350人の卒業生のうち、160人がMck, Bain, BCGにアプライ
・50~60%程度がFirst Round Interviwを通過
・各社それぞれ10~20人のオファーで、1名が複数のオファーを獲得している場合もあるため、3社のうち最低1社からオファーを獲得している人数は40人程度。
MBB acceptance rate | Wall Street Oasis
この結果から、TopスクールでのMBAプログラムを修了することはTOP戦略コンサルファームへの内定率を高める一方で、それでも4人に1人程度しかオファーを得ることができないという厳しい戦いであることが改めて検証されることとなった。
じゃあ戦略コンサルって無理ゲーなのか?
上記の結果だけをみると、「角刈りヘアーの自分では、とてもトップ戦略コンサルには入れそうにない。」と感じてしまう方が多いかと思う。
しかし、この結論に至る前に、「各選考段階ごとに、どの程度までの人数が絞られるのか」を確認してみよう。
マッキンゼーでは選考プロセスが世界で統一されており、以下のようなフローとなっている。(最近では筆記試験のPSTがゲーミフィケーションテストに変更になっているものの、全体の数字には大きな影響はないと思われる)
- Filter 1 / CV and cover letter: 201,000 candidates
- Filter 2 / McKinsey PST: ~65,000 candidates
- Filter 3 / First round of interviews: ~21,000 candidates
- Filter 4 / Second round of interviews: ~6,800 candidates
- Job offer: 2,200 candidates
上記をご覧いただくと、レジュメ審査の段階で65,000人程度まで絞られており、First round Interviewに呼ばれた段階で、21,000人まで絞られることがわかる。
逆に言うと、鬼のような倍率に思えたマッキンゼー社でもFirst Round Interviewまで行けば、内定の確率は1/10程度まであがり、Second Roundまで行けば、3人に1人が内定を得られるのだ。
したがって、非常に厳しい戦いに思えるマッキンゼーであっても、20万人中の18万人程度は書類審査・筆記審査でスクリーニングされているため、その後のInterviewプロセスまで進むことができれば、他の日系の大企業と同程度の倍率に留まるのである。
ここでの問いは
①どうすれば、20万人中18万人が落とされる書類審査・筆記審査を通過できるのか?
②どうすれば、Interviwプロセスでの戦いに勝ち残れるのか?
の2点になるが、これらは以下の記事で解説しているので参照いただきたい。
Twitterの方が更新頻度高く、ガシガシ有益な情報を発信するので、こちらも是非フォローしていただきたい。
なお、外資系戦略コンサル内定率72%のケース面接個別指導も行っているので、興味のある方は以下をご確認頂きたい
全員が外資戦略コンサル出身のコミュニティ。現在はパンダ・ウサギ・キリンの3名がコアメンバー。