戦略コンサルのケース面接・フェルミ推定の準備を行っている諸君、ハロー。
本日は、フェルミ推定の協議例をもとに、実際の面接のイメージを掴んでいただきたい
候補者の回答より、”面接官がどのように突っ込んでくるか?”が参考になるであろう
フェルミ推定の回答・協議例(ハンガーの数)
※山田氏が候補者の想定
面接官:今日は初回ですので、簡単なケースというかフェルミ推定をお願いできればと思います。
山田:はい
面接官:そうですね・・・お住まいも東京なので・・・じゃあ、東京都内に存在するハンガーの数について、構造を考えながらご検討頂けますか?
山田:今ある東京都内にあるハンガーの数ということですね
面接官:はい。ゴミで捨てられているものを除き、存在するハンガーの数とご理解下さい。今から短いですが、10分ほどご検討頂いて、ご説明下さい。
山田:はい、かしこまりました
〜10分後〜
面接官:はい、10分経ちましたが、それではいかがでしょうか?
山田:はい、大丈夫です。
えー、東京都内におけるハンガーの数は、約1億9,500個と推定しました。構造としては、大きく個人が持っているものと、法人が持っているものという風に分かれてまして、、、
個人の中では、家毎にハンガーの数があると思い、世帯数で構造化しました。1人世帯・2人世帯・3人以上の世帯で計算をしました。
一方で法人の方は、ハンガーがある場所がどこだろう・・・と考えた際に、大きくハンガーそのものが売っている場所・ハンガーそのものは買わないのだが服を買ったらハンガーが着いている場所、すなわち服屋やクリーニング屋はそれなりにハンガーがあるのではないかと思いました。よって、法人に関しましては、服屋・クリーニング屋という塊と、100円ショップとスーパーという塊で考えました。
面接官:ふむふむ、なるほど。ありがとうございます。ハンガーそのものと、ハンガー+商品という考え方はとても良いかと思います。他の選択肢は考えませんでしたか?
山田:う〜ん、そうですねえ・・・
面接官:今おっしゃっていただいた構造で行きますと、例えば、宿泊施設・飲食店・カラオケ・・・何でも良いんですけど、そういうものや、あるいは生活者のためにあるハンガー、オフィスや病院・学校はどういう風に考えました?
山田:私自身、特に法人を主体で考えた場合、ハンガーがある場所ってどこなんだろうと考えていて、学校や病院は、ハンガーはあることにはありますが、1つの施設数に対する数が、それほど多くないと思っています。
服屋は服を商品をとしているので、ハンガーの数がたくさんある一方、病院や学校、ホテルはあまりイメージなかったので考えていなかったです。そういった施設は1施設に対するハンガーの数は、先程の数値の中で見ても、1〜2%にも満たない数値感と考えられましたので、対象外としました
面接官:なるほど、では、ご検討されたけど対象外ということですね。
山田:はい
面接官:うん、ありがとうございます。あとは1億9,000万というのは、フィーリングでちょっと少ないと思ったのですが、、、例えば、東京は1,300万ほど人口がいるという話で、少なくとも1人当たり10個ちょっとという点ではどう思います?ご自身の持っているハンガーの数を考えると、その当たりの数値感はどうお考えです?
山田:そういった点では、人口のところを、半分の数値で計算しておりました。人口というかは、家にあったので、世帯数ベースで考えていたのですが、、、東京の世帯数は日本全体の5,000万世帯の1/10の500万世帯。
で、人口で考えた場合も世帯で考えた場合も、結果的に同じかなと思ったのですが、1人に対して持っていたハンガーの数については、大きく部屋の中で上着やスーツをかける用のハンガー、もう一つは外や風呂場で干す用のハンガーの2つあると思ってます。
私自身の家の中の数を見ても、かける用のハンガーは10個くらい、外に干すようも10個くらいなので、1人当たり20個という風に計算して、先程の数値を算出しました。
面接官:なるほど、では、多分人口の問題が結構大きかったということですね。
山田:はい。
面接官:あとは、そうですね、、、今、どちらかというと、ハンガーの目の前に見えているもの、すなわち生活者で見えているものを計算したと思うのですが、今回ハンガーの在庫については、計算しましたか?
山田:在庫の数は厳密には計算してないですが、、、法人に関して、スーパーやデパートで売っているものについて、1店舗当たり、ハンガーは大体棚に束が20個〜30個くらいあり、在庫も同じくらいあると考えておりました
面接官:なるほど。おそらく流通在庫が相当数ありますよね。今の構造を補完すると、バリューチェーン上で、どういうハンガーが存在するか?っていうところと、バリューチェーンで売られた後のどんなハンガーがどう存在するかをまとめて頂くと、より良かったなと思いました。
あとは、ちなみにアパレル・クリーニング屋はどういうアプローチで計算されましたか?
山田:アパレル・クリーニング屋については、シンプルに申し上げると、それぞれの店舗の数✕ハンガーの数 という風に計算してます。店舗の数は、そこから更に因数分解しておりまして、服屋やクリーニング屋は1つの駅にどれくらい店舗の数があるのかという点で数値感があるので、駅の数✕1つの駅当たりの各お店の数という形で計算してます。
東京は、駅が1,000と聞いたことがあるのでその数値を使ってます。1つの駅当たりの服屋の数は、駅にもよるかと思うのですが、奥多摩は1〜2個・都心は30〜40店舗くらい、ですので間をとって1つの駅に10店舗あると置きました。
ハンガーの数も、1つのお店にどれくらい服がどれくらいあるのか分かり兼ねる部分があったのですが、小さい店ですと数10着、大きいお店ですともっとあるので、間をとって100着と数値を置きました。よって服屋のハンガーの数は100万個です
一方、クリーニング屋は同様に、駅の数が1,000、1つの駅に対してクリーニング屋の数は服屋より少なくて、おそらく1駅に2〜3個、ハンガーの数はクリーニング屋には服屋が100着くらい溜まっているので、20万個という形で出しました。
面接官:なるほど。あのーやっぱり店舗アプローチも有りかなと思ったのですが、クリーニングは住んでいるヒトが使うところ、一方で洋服屋は住んでいるヒト以外にも、他の都市からも買い物に来る人がいますので。。。若干、同じ服に紐づくハンガーだとしても、考え方が違くてもいいかと思いました
山田:なるほど。たしかにそうですね
面接官:洋服屋については東京都の昼間人口が1つキーになり、クリーニング屋は大体Yシャツなので、労働人口を考えるのは有りかと思いました。ですので、我々はお客様とよく分からないことを検討するので、最初の構造化を大事にします。構造化した後は、おっしゃっていただいたような因数分解を行うので、その辺りにもうちょっとリアル感があると良いかなと思いました
山田:はい。
面接官:はい、ありがとうございます
まとめ
フェルミ推定における面接官の指摘ポイントは大きく3つである。実際に、受けるファームにかかわらず、必ずと言っていいほど以下のような指摘を受ける
・ 構造化について、抜け漏れはないか?
・ 他に解き方や考え方はないか?
・ 数値が妥当か?
自学自習においても、上記の点を念頭に置きながら練習してほしい
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本日は以上!
日系大手を経て外資コンサル(戦略・実行支援)
外資コンサルにおいて、上流の戦略から実行支援まで幅広い経験を持つ。