研修医生活が辛い時にすべきこと【医師が解説】

キャリアの考え方
  • 「とにかく毎日病院に行くのが辛い・・・。」
  • 「上級医、看護師と上手くコミュニケーションが取れない・・・。」
  • 「他の研修医は優秀なのに、自分は仕事ができない・・・。」
  • 「当直が辛い・・・。」

悩める子ウサギの諸君、ボンジュール。

研修医生活がとにかく辛い・・・そんな状態ではなかろうか?

気持ちは分かる。

なぜならば、この記事を書いている私(ウサギ)は医師だからだ。

医師としての知識・技能の習得、上級医や看護師とのコミュニケーション、当直や呼び出し・・・大変なことが多いし、悩みも出てくるだろう・・・分かる、よく分かる。

そんな諸君にまずこれだけは言いたい。

「1人で抱え込む必要など、断じてないッ!」

頑張りたいけど、頑張れない・・・と枕を濡らした夜があるのであれば、私が全力であなたの味方となろう。

ということで、この記事では、研修医が辛いという方に向けて「どうしたら良いか?」ということを、医師であるウサギがドンドコとアドバイスしていこうと思う。

今回の記事では、全体像的なお話をさせていただき、各個別の原因に対する解決策については、また別の記事で解説できればと思う。

この記事を執筆したのは以下のメンバー

STEP①|なぜ辛いのか、要因を整理する

この記事では、外資戦略コンサルタントの経験を活かし、ただ悩みに寄り添うだけではなく、具体的な解決まで導ければと考えている。

そこで、解決までのSTEPとして、大きく4STEPで設定しているので、そのSTEPに沿って話を進めていこうと思う。

まず、STEP①として、「なぜ辛いのか」という要因を明らかにしていこう。

漠然と辛いと感じている方もいるかとは思うが、深堀りをしてみると、その辛さを生み出している要因があるはずなのだ。(その要因は一つではなく、複数になることが多い。)

また、自分でも何が辛いのか分かっていないケースも多々存在する。

そこで、是非自分で書き出してみて欲しいのだが、大変かと思ったので、私の方で事前に書き出しておきました。

想定される辛さの要因
  • 身体的苦痛
    • 当直で眠れない
    • 土日も業務がある
    • 帰宅時間が遅い
  • 精神的苦痛
    • 医療知識・経験に起因するもの
      • 救急外来で正しい対応ができない
      • 他の研修医が優秀なのに、自分は仕事ができない
      • 手技がスムーズにできない
    • コミュニケーション(人間関係)に起因するもの
      • 上の先生が怖くて質問できない
      • 上級医、看護師、患者さんと上手くコミュニケーションできない

おそらくこんな感じではないだろうか?

もし、

こんな悩みもあるぜ、ミスター!

という方は、是非お問い合わせからお知らせいただけると嬉しい。

話を戻すと、上記のような要因があることで、結果として「今後医師としてやっていけるのだろうか?」という不安であったり、「毎日が辛い」といった悩みが生まれているのである。

是非、悩んでいる読者の諸君は、上の例を参考に自分でも書き出してみることをオススメする。

STEP②|どのような選択肢があるか、整理する

辛い要因は分かったけど、どうしたらいいか知りたいのよ・・・

と思っている迷えるウサちゃんな諸君、これは失敬した。

「どうしたらいいか?」を判断する為には、そもそも自分が取り得る選択肢を明らかにする必要がある。おそらく読者の諸君の中には、選択肢が分からないから困っているという方もいるはずだ。

そんな諸君の為に、選択肢を挙げることに関して、右に出る者はおそらくいないであろうと自負する私が、取り得る選択肢を網羅的に紹介していく。

現状すぐにできることと、将来的にできることの大きく2つに分けて整理している。

取り得る選択肢
  • 現状できること
    • ①続ける
      • 研修担当に相談に行く
      • 上級医や同期に相談する
      • メンタルセットを変える
    • ②辞める
      • 研修病院を変更する
      • 研修医を辞める(ドロップアウトする)
  • 将来できること
    • ①医師を続ける
      • 自分の適した診療科に入る
      • 自分に適した病院に入る
      • 常勤の医者を辞める
    • ②医師を辞める
      • 企業に就職する
      • 起業する
      • ニートになる(ドロップアウトする)

このように、どのような選択肢があるのか、について全体像を把握することが重要である。

その上で、文面の都合上全てを解説するととんでもない量になってしまうので、私なりに要点を絞って解説させていただく。

要点としては、以下の通り。

  • 辞めるという選択肢は取るべきではない
  • 続ける上では、必ず味方がいるので、相談することが肝である
  • 続けた上で、あなたに適した働き方は必ずある(ここ超大事)ので、その働き方ができる診療科・病院を見付ける

本当に??

と思うかもしれないが、私は地方⇆東京、そして医師⇆外資系企業の両方を経験した身だから、信憑性は高いと言えるのではないかと思う。実際私の周辺の医師は、様々な働き方をしている方が多い。

STEP③|自分はどうなりたいか、明らかにする

選択肢は分かったところで、次は「自分は現在、もしくは将来どうなっていたいのか」を明らかにして欲しい。

正直それどころではなく、「とにかく辛くて、明日も行きたくない」と追い込まれている場合は、早急に誰かに相談することを推奨する。一方で、少し余裕はあるという諸君は、続きを読み進めて欲しい。

まず、現在どうなっていたいか?については、STEP①で挙げた辛い要因が除去されれば、万々歳ではなかろうか?

次に将来どうなっていたいのか?については、正直自分ひとりで考えていても答えが出ないことが多い。信頼できる人に相談したり、本を読んだり、等のアクションを推奨する。

注意点としては、広い視野、論理的に物事を捉えられる人に相談することが大切だ。偏った意見を持った人に相談しても、本質的でない「否定」ばかりされることがあるからだ。

これらの記事も参考にしていただくと良いだろう。

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STEP④|アクションプランを決定する

STEP③までで、STEP①で自分が辛い要因を洗い出し、STEP②で取り得る選択肢を把握して、STEP③で自分がどうなりたいかが少し見えてきた、というのが現在の状態かと思う。

ここまでを丁寧に実施していただければ、必然的に「次どうすべきか」というアクションプランは決まってくるかと思う。

逆に決められない場合は、STEP①~③のどこかを検討し切れていないはずなので、そのSTEPに立ち返って足りていない検討事項の深掘りを進めてみていただきたい。

まとめ

いかがだっただろうか?

色々と述べたが、私の人生経験からお伝えすると、

どれだけ辛いことであっても、何かしらの解決策があることがほとんどである。特に研修医が悩んでいることに関しては、いくらでも取り得る選択肢があるので、自分を追い込む程は悩み過ぎなくて良い。

今後、私自身が全員の相談に乗りたいところではあるが、それはリソース的に難しい部分ではあるので、このような記事の形で有用な情報提供ができればと思っている。

「今は次に進むとき・・・失うことで得られることもあるって・・・たきながあの時ああしなかったら私達は出会えなかったよ・・・私は君と会えて嬉しい・・・嬉しい嬉しいッ!・・・誰かの期待に応えるために悲しくなるなんてつまんないって!居場所はある。お店の皆との時間を試してみない?それでもここが良ければ戻ってきたらいい。遅くない。まだ途中だよ。チャンスは必ず来る。その時したいことを選べばいい。」

千束(アニメ「リコリス・リコイル」第3話)

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