【医者が解説】1番楽な科は何科か?

入職・転職先検討中
  • 「色んな診療科があるけど、一番楽な仕事って何科なんだろうか?」
  • 「一番楽にお金を稼ぐことができる診療科ってどれなんだろうか?」
  • 「ポリクリ、研修医がとにかく辛いので、楽な診療科を知りたい」

悩めるDr.エッグの皆さん、ご機嫌うるわしゅう。

医師としての将来を合理的に考えてみたり、とにかく今が辛い、もしくは今辛いので今後何科に進むべきか・・・と、そんなお悩みを抱えているのではなかろうか?

気持ちは痛い程よく分かる。

なぜならば、私自身も医師であり、そのような悩みを抱えていたからである。

そこで、そんな私が、諸君等の悩みに寄り添い、そして道を示す、というのが本記事の目的である。

簡単に私の紹介をさせていただいた後に、ドンドコ解説を進めていく。

この記事を執筆したのは以下のメンバー

ウサギ
ウサギ

【略歴】

地方国立医学部卒→研修医→後期研修→外資戦略コンサルティングファーム→起業

地方⇆東京の両方を経験、かつ医師⇆サラリーマンの両方を経験

医師向けにキャリアやビジネスに関するお役立ち情報を月に代わってお届けする

結論

早速結論から述べてしまおう。当メディアでは、読者の諸君の貴重な時間を奪ってしまわぬよう、「分かりやすさ」に重点を置いている。ゆえに、結論ファーストが良いと考えており、結論をさっさとお伝えする。

【結論】

全員に共通する一番楽な診療科は存在しない。

だが、あなたにとっての「楽な」診療科は存在する。

ん、、、どういうこと??

頭の中に「?」が浮かんでいる諸君がいることだろう。

「精神科が楽じゃないの?眼科が楽なんじゃないの?外科はしんどいんでしょ」と思っていないか?

実例として、私の周りでは、精神科で「辛い」と言っている知人もいるし、眼科で非常に苦しい思いをしている知人もいる。

何が言いたいかというと、自分の特性を理解し、それに合致した診療科を選ぶことが最も重要であり、それがあなたにとっての「楽な」診療科となる可能性が高い、ということである。

一般論的な「楽」や、他人の言う「楽」は決してあなたにとっての「楽」ではないことを肝に銘じていただきたい。

実際にiPS細胞で有名な山中伸弥教授は、元々卒業後整形外科の「臨床医」となったが、「邪魔中」と呼ばれ辛い経験をされたのは有名な話しである。しかし、その後「研究医」となり「楽しく」仕事をされていたようである。

自分にとっての「楽」であれば、多少苦しいことがあっても、「楽しい」へと変化していく。なので、一般論的な「楽」に流されず、あなたなりの「楽」を探すことを実施して欲しい。

それにあたっては、まずは一般論で言うところの、楽な診療科を知る必要があるかとは思う。

なので、まずはそちらを解説する。その後に、あなたなりの「楽な」診療科を見付ける方法について解説していく。

一般的に言われる楽な診療科とは?

それではまずは、よく議題に挙がる「一番楽な診療科は何か?」という、ごく一般的な問いへの解を見付けていこう。

まずはこちらをご覧いただきたい。

(出所)医師専用サイトMedPeer調べ

いかがだろうか?

おそらく、この読者のイメージとも大きく相違はないのではないかと思う。私としても、一般論的な「きつい」科としてはこのようなイメージで良いかと考えている。

なので、逆に言えば、ここで下位の診療科が一般的に言うところの「楽な」診療科と言えるだろう。

ただ、「何をもって、きつい、楽、と言えるのか?」という点を明確にしておかなければ、正確に比較ができない。

何をもって「きつい」というかは、①労働時間が長い、②リスク(難しさ)が高いの2つではないだろうか。逆に「楽」というのは、この反対だろう。

他の職種であれば、お金という指標が入るかと思うが、医師の場合は基本的には診療科による給料の違いはないので、除外して考えることが多いように思う。

それでは、上記の話を整理する為に、具体的な診療科をいくつか挙げて検討してみよう。

まずは、2位の産婦人科だが、これは先程の2つの要素で考えると、

①労働時間は、緊急手術が多くなる為必然的に長くなるし、夜間勤務も多くなる。

②リスクについては、健康な母子を扱う中で、高いと言えるだろう。

よって、「きつい」というのは納得できる。

次に、8位の精神科だが、

①労働時間に関しては、例外はあるが一般的に長くはない。

②リスクについては、命に関わることはほとんどないので低い。

よって、楽なはずなのだが、なぜか8位にランクインしている。なぜだろうか?

これは、診療業務が他の診療科と大きく異なる為(例:問診が長い等)、その業務を「きつい」と感じるからと想定される。これは、先ほどの2点の評価軸とは異なる評価軸である。

そう。ここで気付いていただきたいのは、一般的な①労働時間②リスク以外に存在している、「業務内容の違いによる負荷」というものの存在である。

私自身の経験、及び私の周囲を見ていても、この要素がその人にとっての「楽」を決める非常に重要な要素であると確信している。

そして、もう1つ重要なのは「人間関係」である。

ここまでの話を整理しよう。

一般的な楽な診療科とは、次の2点の要素によって評価できる。①労働時間②リスク(難しさ)。

この2点で評価をすると、糖尿病内科、膠原病内科、皮膚科、精神科、放射線科、眼科などが楽な診療科で、産婦人科、外科、救急科、小児科、循環器内科などがきついかと言える。(※病院の規模、診療科内の専門領域などにより一概には言えないが)

一般論的な評価は上記の通りにされることが多いが、私としては、次の2つの要素がより重要な要素であると考えている。

③業務内容が自分に合っているか、④自分にとって良好な人間関係があるか。

以上が、一般的に言われている楽な診療科についての解説である。ここからは、「あなたにとって」楽な診療科を見付ける方法について解説していく。

自分にとっての楽な診療科を見付ける4STEP

ここまで読んでくれたスマートな読者の諸君には、一般論で言われている「楽な」診療科は重要ではないことに気付いていただけたかと思う。

よく分かんないぜ、ミスター!

という諸君もいるかとは思うが、そんな諸君にはこう言いたい。

いつか分かる時が来るよ

ということで、理解していただけた前提で、ここからは、自分にとっての「楽な」診療科を見付ける方法4STEPをお伝えしていく。

STEP①|マインドセットを変える

まずは、今のマインドセットを変えることから始めて欲しい。

おそらくこの記事を読んでいるということは、次のようなマインドじゃないかと思う。

  • 医学部のテストが辛い
  • ポリクリ(臨床実習)が辛い
  • 自分が医師としてやっていけるのか不安
  • 研修医の仕事が辛い

このようなマインド状態だと、自分を正しく評価できず、ネガティブな診療科の選択を行ってしまう危険性がある。

つまり、本当はポテンシャルがあるにも関わらず、自分にとって最適な診療科選択ができなくなる危険性がある。

読者の諸君にはそうなって欲しくない。

なので、まずは次のように、自分に言い聞かせてみて欲しい。

「俺はまだ本気出してないだけ」

「やればできる」

「とりあえず頑張ってみよう」

ちゃんと言い聞かせたかな?

まずは、前向きな気持ちを作り、正しい判断をできる状態にしよう。

では、次のSTEPへとドンドコ進んでいこう。

STEP②|実習・研修に一生懸命取り組んでみる

さぁ、最強のマインドセットを手に入れた諸君の次の課題は、ポリクリ、初期研修に一生懸命取り組むことである。

いやいや、そもそも医師に向いていないから、ポリクリも研修も消極的なんだよ・・・

と思った、そこの君。

まだマインドセットが足りていないので、前のSTEPに戻ってきたまえッ!

というのは冗談だが。

「最初から逃げてしまっていないか?そもそも、勉強しているか?努力できているか?」という問いに立ち返ってみて欲しい。

私の経験にはなってしまうが、何事も前向きに取り組んで見ると楽しくなってくるものである。それに、何より重要なのは医療業界というのは、「頑張る」人に優しい業界である。某業界では「頑張る」ということは評価されず、「成果・結果」のみで評価される。両方経験した私からすれば、「頑張る」が報われる非常に良い、優しい世界だと考えている。

あなたが「頑張る」意思を見せたら、サポートしてくれる先輩は必ずいるはずである。

「うわ、俺まだ本気出せてなかったわ」

「私・・・本気出せていませんでした」

と思った諸君は、是非美味いもんでも食べて、本気で取り組む「姿勢」になってみよう。私も応援する。

STEP③|STEP②の中で、自己理解・自己分析を進める

さぁ、実習、研修に一生懸命取り組み始めた諸君、気分はいかがだろうか?

「最高だわッ!ミスター!」

何だか嬉しい空耳が聞こえてきたようだ。

一生懸命取り組んで見ると、少しずつ「楽な」診療科が見えてこないだろうか?

そして、その診療科が楽な理由が、「労働時間」「リスク」ではないことに、少しずつ気付いてきたのではないだろうか?

そう、それが重要なのだ。

楽しいことは、時間がすぐ過ぎるし、長い労働時間でも苦を感じないものである。そして、何より患者さんからの直接の「ありがとう」という感謝は、

この声が、何度でも俺を蘇らせるッ・・・!!

という、君の中のスラムダンク●井を呼び起こすはずである。

つまり、何が言いたいかというと、一生懸命その診療科に取り組んだ先に、自分の「好き」「得意」が見えてくるはずである。そして、自己理解が進み、さらに自分のことを分析してみることで、何科に進むべきかが見えてくるのである。

ここまで来ればさらなる自己分析を進めてみて欲しい。さらなる自己分析とは、「将来どうなりたいか?」「自分にとって優先したい要素は何か?時間なのか、やりがいなのか等」などの問いへの回答を作ることである。

オススメは、ノートに書き出したり、PCでword等を活用してもいいが、書き出してみることである。

STEP④|自分の楽な科・進むべき科が見付かる

さぁここまで来たら、自動的に一般論ではなく、自分にとっての「楽な」診療科、そして進むべき診療科が見付かっているのではないだろうか?

1人1人にとって何を優先したいかは変わってくるのし、それぞれの診療科に一長一短はあるので、「完璧な」選択肢はないかもしれない。

だが、自分が納得できる診療科は見付かるのではないかと思う。

一般論的な楽な科に行って辛い思いをしている知人を何人も見てきたので、是非スマートな読者の諸君には、良い選択ができるようになっていただけたら嬉しく思う。

まとめ

いかがだっただろうか?

何が「楽」か考えることに時間を使うよりも、何が「楽しい」かを考えるかに時間を使った方が、人生はきっと良いものになる。

是非読者諸君が、自分にとっての「楽な」診療科を見付けることができることを、強く願う。

また私含め美容ポリクリでは、美容外科医・皮膚科医への就職・転職のご支援、及びキャリア相談にも乗っている。

興味のある方は、以下のLINE@からお気軽に連絡いただければと思う。

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そして、最後に、iPS細胞で有名な山中先生の背中を押してくれる、素晴らしいスピーチを紹介して、この記事を終わりたい。

塞翁が馬・・・だから人生は楽しい

(出所)山中伸弥教授のスピーチ

参考サイト

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