「どの診療科に進もうか悩むなぁ・・・美容という選択肢もありかな・・・」
「お金、時間、やりがい・・・どの診療科が一番バランスが取れているんだろう・・・」
「美容外科の面白さって何だろう」
迷える子羊の諸君、ボンジュール。
初期研修医、もしくはポリクリ中にこんな事を考えていたりしないだろうか?
なんで分かるかって?
私もそうだったからだ。
何を隠そうこの記事を書いている私は、医師であり、諸君らと同じ悩みを抱えていた。
【略歴】
地方国立医学部卒→研修医→後期研修→外資戦略コンサルティングファーム→起業
地方⇆東京の両方を経験、かつ医師⇆サラリーマンの両方を経験
医師向けにキャリアやビジネスに関するお役立ち情報を月に代わってお届けする
実際、私自身も診療科選びには大いに迷った。
その上で、今回の記事では、美容外科・皮膚科の「面白さ」という点に絞ってお伝えしていこうと思う。というのは、私の体感にはなるが、医学部生・初期研修医の診療科選択において、彼らが最も重視している点は「面白さ」だと感じているからだ。
例えば、「上部内視鏡検査が好きなので消化器内科」「抗菌薬を考えるのが面白いから感染症内科」みたいな感じだ。
また本記事は、現役医師である私が、複数の美容外科医とディスカッションを重ねた上で執筆している。
前置きはこれくらいにして、ドンドコ解説を始めていく!
結論
早速結論から述べてしまうと、
美容外科医1人1人で、それぞれ感じる「面白さ」は異なるので、一概には言えない。
と・・・いうのが結論になる。
しかし、そもそもの基盤として、美容外科医は他の診療科と比較した際にQOLが高いということがある。ここでいうQOLとは、時間外労働が少ないことや、給料の高さに起因するQOLという意味合いである。
少し話が逸れたが、美容外科医1人1人が感じる「面白さ」が私調べによると、大きく5つに分けられたので、それぞれ詳細を解説していく。
①お金|実力が給与に反映され、青天井となる
他の診療科との圧倒的な違いはここにあると言っても良い。
一般的に美容外科医の給与は、1年目では2000万円程度からスタートとなる。
そこからは、実力次第でどこまででも目指していくことが可能となる。具体的には数億円の年収を得ることも夢ではない。
実際、某大手美容外科の有名医師は、20代後半~30代前半で開業なしで数億円の年収を稼いでいた。
美容外科以外の診療科では、基本的には開業することでしか年収2000万円overを目指すことは難しい。
私調べでは、たくさん稼ぎたいとか、自分の実力が認められて給与が上がるのが嬉しい、FIREしたい、等の声を聞いた。
私自身は成長意欲が高く、スポーツが好きなので、「自分の実力次第で、若くても上を目指せる」というのは面白さがあると感じる。
この1つ目の面白さは、男性美容外科医に多い傾向がある。
②知識|美容の知識が増える
2点目は、美容の知識が増えるというものだ。
これは理解しやすいだろう。
女性医師に多いが、仕事をする中で、スキンケアの知識であったり、最新の美容施術やエビデンスを学ぶことができる。
美容関係の知人が増えるので、加速度的に美容の知見が増えていくことになる。
自分自身が施術を受けることで、お客様に対しての説得力も増していく。
まさに一石二鳥。
面白さというより、「美容が好きだから」という非常に強い理由である。
③手技|職人的技術を突き詰めることができる
手技が得意・好きな諸君は理解しやすいだろう。(私も好きだ)
美容「外科」なので、当然外科手技を日々行うこととなる。
美容外科の知人達からは、以下のような意見があった。
「日々、新しい技術を身に付けられて、できることが増えて楽しい」
「技術力が上がっていくのが楽しい」
「美しいの美学を突き詰めることができる」
手技的な面白さもだが、人の顔の造形や、「美しい」というものに対しての興味があると尚面白さを感じることができるかと思う。
美容外科以外の外科にも、職人的面白さは当然あるが、それらと比較した際の魅力としては、時間外勤務がないこと、健康な人の施術ができる、という2点がある。
④人への貢献|人生を良くする手伝いができる
「外見に自信が持てずに、楽しく生きることができていなかった人が、イキイキと生きることができるようになった」
「笑顔を見せることができなかった人が、よく笑うようになった」
「先生のお陰で、自分を好きになれました」
美容外科医は、このような言葉をもらうことがある。
よく言われる話だが、保険診療は「マイナスをゼロに近づける」医療であり、自由診療は「ゼロからプラスにする」医療と言われている。
要するに病気ではないわけだ。
しかし、病気ではないのにも関わらず「生きることが辛い」と感じている人がいる。それは外見に対するコンプレックスであったり、外見によっていじめられたり等様々である。
そのような人たちの、人生を良くする手伝いができる、というのは美容外科医にとってのやりがいであり、面白さに繋がるようである。
また、元々は「お金をたくさん稼ぎたい」という目的で入職していても、段々と上記の点にやりがいを見出す人も多い。
⑤環境|ファッション、外見の自由度が高い。華やかな世界に身を置ける。有名になれる。
5つ目は、美容外科医だからこそ得られる「環境」に対する面白さである。
大きく3つあるが、1つ目はファッションの自由度が高いことである。
髪型、メイク、服装のいずれも、保険診療ではできない外見をすることが可能である。
ヘアカラーや、ネイル、最近では黒いマスク(保険診療ではあり得ないだろう)など。
これだけの理由では決めていないだろうが、女性医師に比較的多いような印象を受けている。
2つ目は、華やかな世界に身を置ける、ということである。
最近では、インフルエンサーマーケティングと呼ばれる宣伝手法も活用されており、インフルエンサーや芸能人に会うことも夢ではない。
上司となる先生達は年収2000万以上であり、なかには数億円稼ぐ上司もいる。そうなってくると、飲み会のお店のレベルも当然高い。交友関係も華やかだったりする。
他には、外見に気を遣うスタッフに囲まれるので、単純に華やかである。
保険診療では見ることができない、このような華やかな世界に身を置けることを魅力という先生もいる。
3つ目は、有名になれる可能性がある、という点である。
全てのクリニックに当てはまるわけではないが、美容外科医の場合には、クリニックではなく個人で集客をしていくこととなる。
そうなると、必然的に自分でSNSを活用したりしていくこととなる。
腕が上がることと並行して、SNSのフォロワーが増えていけば、有名になれる可能性がある。
【おまけ】日中に最高のパフォーマンスを出せる
こちらは、私の主観も大いに入っているので「おまけ」とさせていただいた。
日中に最高のパフォーマンスを出せるというのは、夜間の呼び出し、当直、時間外労働が少ないということにより、夜は安心して眠れることに起因する。
保険診療の外科医になれば、夜間呼び出されることは避けられないだろう。
そうなってくると、必然的に翌日のパフォーマンスは低下してしまう。
中長期的に考えた際に、毎日万全の状態で仕事に臨めるというのは、他の診療科と比較した際に大きな魅力であり、面白さに通ずると考えている。
実際に私は研修医の際には、この理由が特に魅力的だと考えていた。
まとめ
いかがだっただろうか?
今回の記事では、美容外科医の「面白さ」について解説した。
ポリクリや、初期研修医の時期には、診療科選びについて色々と考えることになると思う。
私個人の見解としては「面白さ」という評価項目は非常に重要であると捉えている。
医師兼会社経営
地方国立医学部⇒初期研修⇒後期研修⇒外資系戦略コンサルティングファーム勤務⇒起業
コメント